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Queer Musicians.

アリソン・ゴールドフラップ
Alison Goldfrapp

ゴールドフラップ公式サイト http://www.goldfrapp.com/
Black Cherry

Supernature

 1966年5月13日、ロンドンの特別区インフィールド生まれ。トリッキーやオービタルといったアーティストたちの作品にフィーチャリング・ヴォーカルとして参加したのちに、彼女のデモ音源に関心をもったコンポーザーのウィル・グレゴリーに紹介され、1999年、彼女の姓を冠したエレクトロ・ポップ・デュオ、ゴールドフラップが結成された。

 2000年5月、ゴールドフラップはミュート・レコードからデビュー・シングル「ラヴリー・ヘッド(Lovely Head)」を、そして9月に1st アルバム『フェルト・マウンテン(Felt Mountain)』をリリース。批評家筋からは高い評価を得たものの、ヒット・チャートでは成功しなかった。しかし、エレクトロクラッシュに転じた2003年の2nd アルバム『ブラック・チェリー(Black Cherry)』は全英アルバム・チャートで最高19位、シングル「トレイン(Train)」も全英23位を記録するヒット作となり、ゴールドフラップはチャートでの成功も手にした。アルバムからの2nd シングル「ストリクト・マシーン(Strict Machine)」は全英25位を記録したほか、アイヴァー・ノヴェロ賞のベスト・ダンス・シングルも獲得している。

"Strict Machine"
ストリクト・マシーン
(2003)

 2005年の3rd アルバム『スーパーネイチャー(Supernature)』は前作の成功をさらに上回り、全英では最高2位。シングル「ウー・ラ・ラ(Ooh La La)」も全英最高4位を記録する大ヒット曲となった。アメリカでは『スーパーネイチャー』がグラミー賞のベスト・エレクトロニック/ダンス・アルバム部門に、「ウー・ラ・ラ」がベスト・ダンス・レコーディング部門にノミネートされ、ついにゴールドフラップは世界規模でのブレイクを果たした。

"Ooh La La"
ウー・ラ・ラ
(2005)

 2008年には牧歌的なアコースティック・サウンドとエレクトロニカを融合するという大胆な試みの4th アルバム『セヴンス・ツリー(Seventh Tree)』をリリース。こちらも全英最高2位のヒット作となっている。

 マレーネ・ディートリッヒのイメージをヴィジュアルに取り込んだ『ブラック・チェリー』以降、セクシャルなヴィジュアルをトレードマークとしているアリソン・ゴールドフラップだが、自身の性的指向については多くを語らず、それについて初めて言及したのは2010年2月。『The Sunday Times』紙の2月28日号に掲載されたインタヴューの中で、彼女はリサ・ガニングという女性と交際していることを認めた。[*1] しかし、2002年に同性の恋人の存在を認めたサマンサ・フォックスの場合と同じく、アリソンもまた、レズビアンのレッテルを貼られることには反発している。「あなたは現在レズビアンなのですか?」という質問に対して、アリソンは次のように答えている。

「はあ? 私がそんなことを言った? まるで素人セラピストのセッションみたいな気分だわ。いいえ、私はレズビアンじゃないわよ。私は人として、人と人との結びつきとして、すべてを捉えてるのよ。私は素敵な人と、素敵な関係にあるわ。その相手がたまたま女性だったというだけのことよ。男とも素敵な関係はあったんだし。あら失礼、クソみたいな関係の言い間違いだったかしら? まあ、とにかく、人と人との結びつきというのが、私の性的指向の捉え方なのよ。これは長いこと考え続けた末のもので、私の人生哲学とも合致するの。分類なんかできないし、されるべきだとも思わない。このことは十代のころからずっと考え続けているわ。そんなふうに物事をカテゴリーに押し込めようと考えただけで、いつでも私は閉所恐怖症みたいな気分に陥ってしまうのよ。私の性的指向は、私の音楽や人生と同じ。どうしてラベルを貼る必要があるの?」

 このインタヴューの翌月、ゴールドフラップは5th アルバム『Head First』をリリースした。これまで以上に 80's ポップスの今日的再構築を推し進めた作品となっている。[*2] この『Head First』リリース後の3月29日に AfterEllen.com に掲載されたインタヴューでは、レズビアンとラベリングされることについて、以前の『The Sunday Times』紙のインタヴューでの発言からは大きく転回した見解を述べている。[*3]

「今では平気よ。私生活についてはこれまで全く話してこなかったから目新しいことだったわ。そんなことは今まで一度もなかったもの。音楽の場面から外れたところで私のことが話題になっていたのも初めてのことだったしね。ある意味では、それについて語るのは実に興味深いことでもあったわ。全然構わないわよ。」

 また、同インタヴューの中では、性的指向が彼女の音楽に影響を与えているのか、それとも全く別物なのかについて、次のように答えている。[*4]

「完全に別々だと言い切れるとも思わないけど、でも、音楽っていうのはジェンダーレスだと思うのよ。性別には確かに影響されるけどね。男であろうと女であろうと関係なく。(笑)私にはわからないわ。興味深いわね。もしも性的指向の影響があるとすれば、それは無意識的なものだわ。」


*1 Alison Goldfrapp walks alone (Times Online, 2010.02.28)
*2 Listen Up :: Goldfrapp, Roisin Murphy, Travie McCoy, Sophie Ellis-Bextor (EDGE on the Net, 2010.03.21)
*3, *4 Alison Goldfrapp isn't afraid of labels (AfterEllen.com, 2010.03.29)


(掲載日:2010年3月25日、最終更新日:2010年4月3日)


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